ドアが破損してしまうと居住者にとっては生活が不便になるのですぐに交換したいと考えますが、アパートドアの場合は勝手に行うとトラブルになってしまいます。

これはアパートの場合は賃貸物件であり、居住者は賃貸借契約を行って占有権を優先しているだけだからです。

賃貸物件では全ての建物の設備は管理者や大家の所有物であり、占有権はこの管理者などが所有しています。

そのため居住者が責任を負わない事象によってドアが壊れたとしても、まずは占有者である管理者に報告して立ち会いをしてもらい、そこで交換してもいいとする了承を受けなければ取り替えることはできません。

また、この場合の費用は状況によって管理者と居住者で割合が異なりますが、例え居住者が多く支払ったとしても占有権を取得できないということは理解する必要があります。

これはアパートドアだけに限らず、居住する前から既に備わっていた設備の全てが対象になり、自由に改変してもいいという賃貸借契約を締結していればいいのですが、一般的にはこのような契約を締結することは無いので、どのような小さな改変であっても自分勝手に行ってはいけません。

住居の設備の中には早急に対処しなければ困窮するものが多くありますが、基本的には壊れてしまった理由と現在の状況を関係者に説明し、そこで判断を仰いでから行うようにしてください。

原則的には賃貸契約を行った居住者には、壁に釘を打ち付ける権利もないということは理解しておく必要があります。